私の暮らした西荻窪の町
1990年から1992年にかけて、東京の杉並区西荻窪の住宅街にあるアパートで暮らしていました。
東京時代は転勤もあって頻繁に引越をしていたのですが、中でも西荻窪は一番思い出深いところです。
もう一度好きなところで暮らしてよいと言われれば、間違いなく西荻窪を選ぶと思います。
同じ中央線沿線でも中野、高円寺、吉祥寺ほどは癖がなく、それでいてアンティークショップが多いなど、個性はしっかりとある。女子学生が目立つ街のせいか、密集地ながらも決して汚くないというのも気に入っていた点です。
私の暮らしていた90年代初頭、西荻窪では幸福の科学やオウム真理教が跋扈していたのですが、当時は住んでいてそんな宗教臭さを感じることはありませんでした。
しかし、西荻窪駅の南口にあった幸福の科学の事務所はしっかりと記憶にあって、通るたびに怪しいところだと感じていたものです。
そんなに気に入っていた西荻窪の街ですが、1992年に結婚することになり、やむなくアパートを引き払って埼玉の公団住宅に移りました。
24年ぶりに再訪
実はその後2回ほど西荻窪を訪れています。
しかし2回とも同行者がいたので、駅から住宅街を10分ほど歩くアパートを訪れることはできませんでした。
住んでいた当時でさえずいぶんと古いアパートだったので、まさか残っているとは思いませんが、どうなったかずっと気にはなっていました。
というのも、Google Earthで眺めてみると、古いアパートが残っているようにも見えるのです。車の入れない細い路地に面したアパートだったので、Googleストリートビューで確認することはできません。
今回、東京出張の折、中途半端な時間が生じたので24年ぶりに訪ねてみることにしました。
変わらない駅前
駅前のごちゃごちゃした感じは相変わらずです。
こけし屋というちょっとおしゃれな洋食屋さんも当時のままです。
住宅街へ
こけし屋の角を曲がって、住宅街に進むと、ほびっと村という有機野菜を販売する八百屋さん。
二階は癖のある感じの本屋さんで、『左翼』感が漂います。この辺りは昔のまま。
ただし、その先にあったはずの劇団若草はなくなっていて、高級そうなマンションになっていました。
この細い路地の先が住んでいたアパートです。
期待と不安の中、道を進めると、アパートのあった場所はやはり戸建ての住宅に変わっていました。
それも決して新しい感じではないので、私が引越しをして早々にアパートはなくなったのかと思います。
高級化と高齢化の進む街
その後、住宅街を少し歩きましたが、駐車場には外車が目立ちました。平日の昼間ということもあってか、高齢者の姿も目立ちました。
住んでいたころの西荻窪は落ち着いた住宅街でしたが、決して高級住宅街ではありませんでした。
子どもが通りで遊んでいることないものの、若者が溢れていました。
高齢化の波は東京都下の住宅地にも確実に迫っていることを実感した一日でした。
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