私は仕事の性格上、普段出張はほとんどないのですが、今年前半は月に一度ほど東京出張がありました。
打ち合わせの開始時間が中途半端なことも多かったので、小山駅で途中下車してみました。
途中下車とは
JRの切符には途中下車という制度があります。
●「途中下車」とは、旅行途中(乗車券の区間内)の駅でいったん改札口の外に出ることをいいます。次の例外を除き、乗車券は、後戻りしない限り何回でも途中下車することができます。
●次の表のきっぷでは途中下車できません。
片道の営業キロが100キロまでの普通乗車券 大都市近郊区間内のみをご利用の場合の普通乗車券 回数券 一部のトクトクきっぷ 特急券、急行券、グリーン券、寝台券、指定席券、乗車整理券、ライナー券 ●特定の都区市内(「特定の都区市内駅を発着する場合の特例」参照)発着となる乗車券は、それぞれ同じゾーンの駅では途中下車できません。山手線内発着となる乗車券も同じです。
この制度は意外と知られていません。
出張の多い営業マンに尋ねても、知らない人が多いです。
JRも意図的になのかどうかは別にして特に宣伝していません。
途中下車はお得な制度
途中下車制度を知らない人に説明すると、「何度も切符を買わなくていいのは便利だね。」と言われます。
確かにその通りですが、それ以上に途中下車制度を利用すると確実に切符が安く買えるというメリットがあります。
というのも、JRの運賃には遠距離逓減制という仕組みが採用されていて、長距離になるほどキロ当たりの運賃が安くなるからです。
乗るたびに切符を買うのではなく、最終目的地まで購入の上、途中下車制度を利用して途中駅での用事を済ませるというのが一番お得になる場合が大半です。
例えば、仙台から東京までの切符でいえば、福島で降りて、郡山で降りて、宇都宮で降りてということも可能です。
しかもこの場合、きっぷの有効期間が3日間ありますから、途中で泊まることもできます。
途中下車の方法 自動改札時代以前
鉄分が薄いながらも鉄ちゃんの私は、学生時代から途中下車制度を利用して鉄道旅行を楽しんできました。
当時は途中下車の際は、
- 有人改札(当然自動改札などなかったわけですが)で途中下車をする旨を告げて、切符を駅員に見せる。
- 切符に途中下車印を押してもらう。
- 再入場の際は駅員に切符を見せて再入場。
という運用がなされていました。
ただ、特に国鉄末期は、途中下車印を押してくれなかったり、途中下車しますと告げるとなぜか睨まれたりと、小心者の私にはあまり良い思い出がありません。
いつの間にか、世の中には自動改札機が普及し始めましたが、途中下車する際には有人改札で途中下車する旨を告げて出場、入場していました。
自動改札機で途中下車できるのか
JR東日本の管内、今やこれだけ自動改札機が普及しています。
相変わらず途中下車の際は有人改札を通らなければならないのでしょうか。
宇都宮線の小山駅で試してみました。
ちなみに切符が戻らないと嫌なので、駅員さんに自動改札機で途中下車できるか聞いてから実行しました。
「どうぞ自動改札機をご利用ください。」と言われたので、恐る恐る仙台から東京までの切符を入れてみました。
自動改札機の扉が開いて、切符が戻りました。問題なし。
再入場の際も自動改札機に切符を入れるだけ。問題なし。
途中下車しますと告げる必要もなければ、切符をよく見せてと言われることもありません。
途中下車可能な切符を自動改札機に入れれば、切符が回収されずに手元に戻る、それだけです。すばらしい。
新宿駅で最終的に降りた際には切符は自動改札機に回収されましたので、きちんと切符の内容を読んで機械が判断しているということでしょう。
まとめ
- 切符は最終目的地まで買ったうえで、途中下車制度を利用したほうが安くなる。
- 途中下車の際は自動改札機を通ることができる。
JR東日本の自動改札機はすべて対応可能かと思いますが、もしかしたら例外があるかもしれません。
ほかの地区のJRがどうかは確認できていません。
昨今は途中下車を前提としない企画きっぷ(新幹線eチケットサービスなど)が増えているので、いずれ途中下車の制度は廃れていくのかもしれませんが、使えるうちは使ったほうがお得です。
ただし、途中下車の際自動改札が通れない場合があることがわかりました。
自動改札が通れない場合は有人改札を通れば問題なく途中下車はできます。
コメント