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企業型確定拠出年金のダメダメな運用商品を晒す(1) 〜DCニッセイ安定収益追求ファンド「みらいのミカタ」

企業型の確定拠出年金においては運用は会社が用意した商品から選ぶことになります。
だめな運用商品を用意されるとどうしようもありません。
私の勤務する会社の確定拠出年金においてもひどい商品がたくさん並んでいます。
その中から特にひどいものを晒していきます。

DCニッセイ安定収益追求ファンド「みらいのミカタ」とは

最初に晒すのが、DCニッセイ安定収益追求ファンド「みらいのミカタ」という運用商品です。

愛称のついた商品は危険だというのが私の認識ですが、「みらいのミカタ」という大層な名前がついています。
名前の通り安定的に収益を追求する旨を掲げています。
投資先は内外の公社債、株式となっています。

運用においては、

円金利資産(国内債券および為替ヘッジ付き外国債券)を実質的に70%以上組入れ、安定した収益の確保をめざします。

となっていますので、外国債券、株式は為替ヘッジしているようです。

実態としては債券中心のバランスファンドのようですが、目論見書や運用報告書をみても実態がよくわかりません。
運用を安定させる目的で金利上昇時に債券価格が下がるリスクを株式を組み入れることで相殺しようとしているようですが、確定拠出年金の商品にそんな複雑な仕組みを入れる必要性がよくわかりません。

そもそも私は確定拠出年金の商品にバランスファンドはいらないという主義なので、この種の商品には否定的なのですが。

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DCニッセイ安定収益追求ファンド「みらいのミカタ」の運用成績

肝心の運用成績はどうでしょうか。

上がっているのか下がっているのかよくわからないくらいまっ平らですが、少なくともコロナ禍直後まではわずかに上がっています。
良くも悪くも『安定的』でした。

純資産額は順調に増加しています。
売れているというか、力を入れて売っていると言っていいでしょう。

コロナ禍が落ち着いた以降、直近の運用状況をみると、

ちょっとひどいですね。
毎月一定額を拠出しているパターンだと、最近はほぼマイナスになっているでしょう。
安定を目的にこの商品を選択して、運用状況がマイナスになるのは精神的につらいと思います。

運用成績が振るわないのは、金利上昇が始まって債券価格が下がっていることが原因でしょう。
株式で債券安をヘッジするやり方も機能していない感じです。
さらに為替ヘッジしているので、外国債券や外国株式については円安メリットも受けられていません。

そもそも必要のない商品ではないのか

今後、債券価格が上昇すればある程度まで価格は戻るでしょうが、「みらいのミカタ」になるまでは難しいと思います。

そもそも、確定拠出年金の運用商品として債券ファンドは向いていないと思います。
リスクを取りたくないのであれば、元本保証商品を選択したほうが良いでしょう。

本来は社員が間違ってこのような商品を選ばないように、会社は運用商品から外すべきだと思うのですが、私には決定権がないのでどうしようもありません。
特に若い社員がこのような商品を選ばないことを切に願っています。

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