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企業型確定拠出年金(DC)の規約を読もう

企業型確定拠出年金(DC)の規約とは

企業型確定拠出年金には、基金型と規約型が存在します。
基金型は主に大企業で運用されるものですが、独立性が高く運営されるのでことを除けば本質的には規約型と変わりはありません。

確定拠出年金において規約はそのルールを定めたもので非常に重要なものです。
みなさんは読んだことがありますか。
私は受給する段階になって初めて読みました。
これではいけません。
加入する時点で読んでおくべきです。

実際のところ、規約を読んでいる人は社内にもほとんどいないと思います。
それどころかそんな物があるのを知らない人がほとんどかと。

しかし、確定拠出年金は制度設計に当たって労使の話し合いを実施し、規約制定については労働組合の合意の基、地方厚生局に届けて大臣の承認を得たことになっているはずです。
実際には(少なくとも私の会社では)、制度設計がある程度固まったところで従業員側に案が示され、合意をするだけというパターンかと思いますが。

新しく入社した人も、「当社には確定拠出年金があります。規約に基づいて運営されています。」という説明を受けるでしょうが、実際の規約の中身を詳しく教えられることは少ないと思います。(意外ですが人事課もそこまで確定拠出年金に詳しくない)

しかし、確定拠出年金の規約は会社のどこかにいつでも読める状態で用意されているはずなので、ぜひ一度読んで見るべきです。
規約の中身によって取るべき戦略が変わることも十分にありえます。

確定拠出年金(DC)の規約には何が書いているのか

確定拠出年金における規約には何が規定されているのか。

  1. 運営管理機関の名称
  2. 加入者資格
  3. 掛金の算出方法
  4. 運用の方法
  5. 年金給付の額、受取方法
  6. 費用の負担

といったところです。

加入に当たって自分にその資格があるのか、会社はいくら拠出してくれるのか。
マッチング拠出、選択性拠出が設定されているのか。
運用商品としてどのようなものが用意されているのか。

特にマッチング拠出や選択性の拠出が設定されているのかによって確定拠出年金の戦略は大きく変わります。
本来こうしたことを投資教育で伝えるべきだと思うのですが、もっぱら運用商品の説明に終止している場合が多いようです。

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最近はより複雑な仕組みも登場しているので、規約が変更になったらその度にチェックすることが必要かもしれません。

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特に規約が大事なのは受取の段階

実は規約がどうなっているかが本当に効いてくるのは受取の段階です。
規約にによって受取の自由度が随分と変わります。
今後法律の改正により変化が予想される部分でもあります。
受取時期が近づいたら、ぜひ最新の規約をチェックすることをお勧めします。

 

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