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健康保険証を返却、同日得喪ってなに

健康保険証を返却

定年退職に伴い、健康保険証を返却するように人事課に言われました。
一瞬、「えっ」てなりました。
保険証の番号が変わるということです。

同日得喪の手続きを取るので、新しい保険証が来るまで一週間ほどかかるということでした。

同日得喪(どうじつとくそう)ってなに

同日得喪なる言葉は初めて聞きました。

社会保険(健康保険・厚生年金保険)の標準報酬月額は、被保険者資格の取得時に決定された後は、定時決定または随時改定(産前産後休業・育児休業復帰後の随時改定を含む)のタイミングでその見直しが行われます。ただし、60歳以降の被保険者が定年退職等をし、その後再雇用されたときには、定時決定や随時改定を待たず、再雇用された月から再雇用後の給与に応じた標準報酬月額に変更できる仕組みがあります。
具体的には、退職後、継続再雇用したタイミングで、一旦、雇用関係が終了したものとして扱い、定年退職等の日の翌日において被保険者資格を喪失し、同日に被保険者資格を取得することにより、再雇用された月から再雇用後の給与に応じた標準報酬月額に変更されます。
資格喪失日と資格取得日が同じ日になることから一般的に「同日得喪」と呼ばれています。

要するに、被保険者の資格を一旦喪失させ、再度取得することで連続性を切り、標準報酬月額を即座に下げる仕組みです。
各個人の社会保険料の負担が下がるだけではなく、会社の負担も減るので必ずこれは行われていると思います。

私の勤務する会社は中小企業で協会けんぽです。
健康保険証の番号が変わり、保険証も新しくなりましたが、大企業などの健保組合の場合はどうなのでしょうか。

厚生年金はどうなる

厚生年金の場合は各個人は基礎年金番号で管理されています。
退職再雇用となっても番号は変わらないので、なにも変わっていないように見えます。

しかし、厚生年金についても同日得喪の手続きは行われ、こちらの金額も退職の翌月から変更になります。

雇用保険はどうなる

雇用保険の資格はそのまま継続されます。
ただ、ダラダラと雇用された状態を続けてしまうと一生失業保険をもらわないで死んでいくことになりそうです。

雇用延長ではなく定年再雇用が選ばれる一つの理由

多くの会社では60歳以上の社員の雇用について、雇用延長ではなく定年再雇用を採用していると思います。
雇用延長だとなかなか給料を下げられなのが理由の一つでしょうが、雇用延長だと同日得喪が使えないのも理由なのかもしれません。

同じように給料が下がったとして、雇用延長だと2等級以上下がっても社会保険料に反映されるのは4ヶ月後になります。
金額としては大したことがないはずですが、会社経営陣はこういったことには何故か敏感なんですよ。

同日得喪の注意

以前の健康保険証が使用できるのは退職日までです。
新しい保険証が来るまでに病院に行く場合は一旦10割負担する必要があります。

また標準報酬月額が下がると、傷病手当金なども即座に下がります。
病気で会社を休んでいるような場合は要注意です。
同日得喪を適用しないように会社と交渉できればよいですが、会社は応じないと思います。

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