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メルカリの仙台からの撤退が必然なわけ

メルカリが仙台オフィスを閉鎖へ

メルカリが仙台のオフィスを閉鎖して撤退するようです。

Yahoo!ニュース
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パート・アルバイトを含めれば300人近くが雇用されていたというのですから結構な規模です。
業務を福岡の拠点と統合して集約する方向のようですが、多くの人は辞めることになるのでしょう。

メルカリが仙台で行っていたのはカスタマーサポート業務、要するにコールセンターです。
コールセンターというのは人件費の塊です。
遅かれ早かれAIやBotに取って代わられる運命であり、メルカリの現在の経営上からも撤退は当然なのかもしれません。

メルカリの仙台進出

メルカリが仙台に進出したのは2014年、ちょうど10年前のようです。
まだメルカリの月間の流通額が数億円だった頃です。
仙台進出というニュースが流れることで知名度のアップにもつながったでしょう。
広告・宣伝を兼ねた進出だったともいえます。

なにより行政からは補助金も出ています。
仙台市には「本社機能及びバックオフィス等立地促進助成金」というものがあり、固定資産税の免除や雇用者の数に応じた補助金が当時も今も出ています。
進出からちょうど10年で撤退というのもそのあたりが関係しているのかもしれません。

最近もメルカリと仙台市は新しい連携協定を締結していますが、そのあたりはどうなるのでしょうか。

仙台市とメルカリ、メルペイ 地域産業支援を通じた地方創生を目的に連携協定を締結
仙台市(市長:郡和子)と株式会社メルカリ(本社:東京都港区、代表取締役会長兼CEO:山田進太郎)、株式会社メルペイ(本社:東京都港区、代表取締役:青柳直樹)は、2019年3月28日(木)に、仙台市の地域産業支援に係る相互連携・協力を目的に「...

仙台にコールセンターが多い訳

メルカリに限らず仙台はコールセンターの立地が非常に多いです。
理由として考えられるのは、

  1. 行政から補助金が出ている
  2. オフィス賃料・人件費が東京に比べ安い
  3. 若者が比較的多く、採用が容易

仙台は典型的な支店経済の街で、地元に大きな雇用を生む会社がないのです。
大企業のコールセンターが進出してくれると行政としては大きなアピールになります。
コールセンターはかなりの雇用を生むので、若者の定住にも繋がります。

しかし、地場企業の厚みがないので、雇用者のレベルが上っていかないのです。
福岡は仙台と同様にコールセンターの立地が多いですが、あちらは福岡資本の通販会社が非常に多いです。
各種の通販会社で鍛えられたコールセンター要員が雇用できるという面で、仙台よりもレベルの高い社員を雇用できる可能性があります。

若者は東京に行ったほうが良い

東北の若者はとりあえず仙台に来るパターンが多いですが、仙台はそれほど良い働き先があるとはいえません。
飲食や物販、それともコールセンターなどしかないのです。
給与水準も当然低いです。

それよりは東京に行ったほうが良いです。
東京での生活は大変ですが、少なくともチャンスはあります。
若い人に聞かれたら、私はそんなふうにアドバイスしています。

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