ヤマト運輸が宅急便の転送を有料化
宅配便大手のヤマト運輸が、2023年6月1日預かり分から、届け先住所変更(転送)時の運賃を有料化すると発表しています。
送り状記載の住所から届け先を変更する場合、変更した届け先までの定価運賃を着払いで収受するというものです。
受取先を勤務先に変更する場合など、これまで無料だったものが有料になります。
ヤマト運輸の営業所、コンビニ、宅配便ロッカーへの変更は、クロネコメンバーズであればこれまで通り無料で可能なようです。
サービスの変更ではない
ヤマト運輸ではこの措置はサービスの変更ではないと説明しています。
これまで行っていたのはサービスとしてではなく、イレギュラー対応としてであり、今回適正化を図ったということのようです。
私自身、ヤマト運輸を使っていわゆる神対応をしていただいた経験があり、それが信頼に繋がっていることは事実です。
しかし、そのような対応を当たり前だと考える馬鹿な顧客が増えてしまっているのでしょう。
実際に余計なコストが掛かっていたことが事実ですから、やむを得ない措置だと思います。
贈答品市場に与える影響大
影響は小さくないと考えられます。
例えば、通販会社の登録住所を引越し前のままで、旧住所に送られてしまったなどという場合があり得ます。
これは自分の責任ですから転送料金を支払うのは当然でしょう。
引越し時の必須手続きとして、こういった登録住所の確認が加わったということです。
問題は贈答品の場合です。
中元・歳暮などの場合、次のようなパターンありました。
- 依頼主からの依頼でギフト商品を通販会社が発送
- 届け先転居でヤマト運輸から通販会社に連絡
- 通販会社が依頼主に連絡、依頼主が届け先新住所を確認
- 新住所に配達
または、
- 依頼主からの依頼でギフト商品を通販会社が発送
- 長期不在でヤマト運輸から通販会社に連絡
- 通販会社が依頼主に連絡、依頼主への返送指示
- 依頼主に返送
今後はいずれも転送料金が発生することになります。
しかも届け先が払うことになります。
贈答品が送られてきて、受取るのに転送料金を支払えと言われるのはどうでしょう。
また依頼主に戻す場合、「転送料金を払うのは嫌なので、そちらで処分してください」というのも増えるのではないでしょうか。
各社の転送料金
ヤマト運輸が転送料金を有料化したことで、以前から有料だった佐川急便と合わせて2社が有料、ゆうパックが無料を維持した状態となりました。
ゆうパックが有料になる日も近いでしょう。
次のターゲットは再配達料の有料化でしょうか。
こちらも意外に早く実施されそうです。
なお、転送有料化に伴い、ヤマト運輸の宅急便転居転送サービスも5月31日で新規の申し込みが終了となります。
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