東京は家賃保証会社を使うのが当たり前
引越の季節です。
コロナ禍で東京中心部の人口は減っているらしいですが、まだまだ東京広域で見れば転入が多い地域であり続けるでしょう。
東京で住居を借りるとなると、今はほぼ確実に家賃保証会社の利用を求められます。
もともとは連帯保証人を用意できない人のためにできた仕組みのはずですが、今は連帯保証人が準備できても、あるいは法人契約であっても保証会社の利用をが契約の条件になっている場合が多いようです。
勘違いしがちですが、家賃が保証されるのは大家さんの方であって賃借人ではないということ。
大家さんが保証されるための経費を店子側が払うという納得の行かない仕組みです。
しかも審査があり、信用度によって保証料に差がつくので、自分の社会でのポジションを思い知らされることになります。
保証会社無しでマンションを借りた
今から5年前、東京の大学に合格した娘のために都内でマンションを探しました。
推薦入試で合格していたので、探しに行ったのは1月の半ばです。
まだそこまで不動産屋さんも忙しくない時期ですが、土地勘がないのでいきなり行くのは躊躇しました。
実は私の母は仙台で小さなアパートを経営しています。
そのためいくつかの不動産屋と取引があります。
そこでマンションを探すに当たり、その中の全国展開している不動産会社に東京の支店を紹介してもらったのです。
探しに行った当日は、その支店で最も優秀と思われる方が付いてくださって、親切に物件を案内してくれました。
最終的に案内された中からあるマンションに決めたのですが、契約の段階で保証会社のほの字も出ませんでした。
もちろん私が連帯保証人になりましたし、住居保険の利用は求められましたが、賃料や入居時の条件についても大幅に好条件を示していただきました。
このときつくづく感じたのが、信用って大事だなということ。
いきなり来店したのではこのような対応は無理だったでしょう。
仙台の支店から東京の支店にどのような連絡が行っていたのかはわかりませんが、娘も「おばあちゃんの信用で良いところが借りられた」と言っていました。
ちなみに不動産屋さんが大家さんに話しする際、「仙台のオーナー様のお孫さんで」と紹介されていました。
大家さん側は仙台の大地主の孫と勘違いしたのかもしれません。
借りた後も信用が大事
大学の4年間このマンションに住みましたが、この間家賃の支払いが遅れたことは一度もありません。(自動送金していたので同然ですが)
大家さんにはとても良くしていただき、退去の際には実質的に家賃を一月分サービスしていただきました。
家賃保証会社を使っても大家さん側の収入が増えるわけではありません。
滞納されたときに損害を最小限にできるというだけです。
にもかかわらず、これだけ家賃保証会社を使うのが当たり前になっているのは、それだけ家賃を滞納する人がいてトラブルが多いということでしょう。
信用は自分の大切な財産の一つです。
家賃保証会社の利用が増える社会が決して良い社会ではないと考えています。
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