退職金の計算方法いろいろ
退職金制度があることはありがたいことですが、その計算方法は会社によって異なります。
昔は基本給連動型というのが主流だったと思われます。
退職時の基本給に決まった係数を掛けていくというものです。
退職時の給与によって金額が大きく作用されることから、公務員なんかでは退職日の一日前に昇進するなんて言うこともよくありました。(今もあるのかも)
他に勤続年数に決まった金額を掛けるというのもあるらしいですが、私の知っている会社でこの方式を採用している会社はありません。
私の勤務する会社ではポイント制の退職金制度が採用されており、この方式が今の主流なのではないかと思います。(今後は全面的に確定拠出年金に移行して、退職金制度そのものの表現が変わる可能性が高いですが)
ポイント制退職金とは
ポイント制の退職金とは、勤続年数、資格等級、役職などにポイントを付与し、ポイント1単位あたりの単価を掛けて退職金を計算する仕組みです。
会社への貢献度をポイントの形で反映させやすいので、社員のモチベーションの向上、昇進することへの意欲の形成などに役立つとされます。
勤続年数が結果として短くなる中途入社の社員にとっては比較的有利だと思いますし、社員の立場からみても、おおむね妥当性があると思える制度かと感じます。
ポイント制退職金の実際
上記のような感じです。
実際に設計したのは人事コンサルタントだと思うのですが、会社の思想が現れている部分が結構あります。
3等級になるまでは非常に低い水準に留まる
2等級から3等級に昇級したときが、最も大きく上がります。
ここを素早く通過しないと、生涯の退職金の水準が上がってこないです。
若くてすぐ辞める人には払いたくないということでしょう。
同じ等級に長く留まると得られるポイントが一気に半分になる
同じ等級に10年以上滞留すると、得られるポイントが半分以下になってしまいます。
早々に昇級しても、その後停滞すると、あとから昇級した人にも抜かれることになりそうです。
役職者になっても満足することなく、更に上を目指せということでしょう。
ポイント制退職金は格差が表面化しやすい
この制度の下で退職金を増やそうと思えば、なるべく早く昇級して、昇級したら更に上を目指すことが要求されます。
一方で単純な勤続年数はあまり意味を成さないので、私のような中途採用者でもそれほど不利にならないメリットもあります。
自分の会社の退職金制度がどのように設計されているかを見れば、会社が社員に求めているものの一端も見えてくると思われるので、一度じっくり退職金規定を眺めてみることをお勧めします。
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