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退職金の金額は、モデル退職金は参考にせず、自分で計算してみるべき

モデル退職金とは

会社で退職金制度等について説明がある時、モデル退職金を参考に説明されることがよくあると思われます。
モデル退職金とは、

通常に学校を卒業して、すぐ入社した者が、普通の能力と成績で勤務した場合に、当該事業所の賃金規程および昇給事情のもとで、勤務年数に応じてどのように所定内賃金(通勤手当と毎月の支給額が定額的でない賃金を除く。)が上昇するかを算出し、当該事業所の退職金規程のもとで、どの程度の退職金が支給されるかを算出したものです。

と解説されます。
要するに、何もたたき台がなくてはイメージしにくいので、具体的な数字を挙げることでリアリティのある説明をするために使われるようです。

モデル退職金を使ってどのように説明されるのか

会社で退職金について説明会があったを際は、以下のように説明されました。(説明会では人事課の担当ではなく、人事コンサルが説明)

当社の定年時の退職金はこのモデル退職金で示したように、○○○○万円になります。
宮城県に本社を持つ企業の定年時の退職金は○○○○円であり、当社の退職金はこれを上回っています。
さらに、全国平均は○○○○円であり、これをも上回っています。

この説明を聞いて。社内では結構貰えると感じた人が多かったようです。
それが狙いの説明だったのでしょう。
ただし、一部にはちょっと変だなと感じたい人もいたようです。

モデル退職金を使った説明のどこに問題があるのか

比べている平均の退職金の怪しさ

『宮城県の平均の退職金』や『全国の平均の退職金』と比べて、これよりも多いという説明だったのですが、どうやら中小企業の平均との比較だったようです。
確かに勤務する会社は中小企業であり、その点では間違った比較ではないのでしょうが、おそらく大企業を含めた全企業と比較すれば、決して高い方にはならないはずです。

モデル退職金の昇級と昇格が実態以上

本来、モデル退職金はその会社で普通に昇進した人をモデルに計算されるべきものですが、モデル退職金で示された人の昇進スピードが実際にはありえない感じになっていました。
私は中途入社なのでそもそもモデルとはなりえないわけですが、新卒で入社社員でもそんな昇進をしている人はだれもいない、そんな感じです。

退職金は自分で計算するか、人事に確認するのが一番

単純な勤続年数をもとにした退職金制度ならいざしらず、ポイント制の退職金制度を採用している場合などは、人によって退職金に結構な差が出るはずです。

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モデル退職金をもとに考えるのではなく、自分で実際に計算してみることをお勧めします。
自分で計算ができないのであれば、人事に確認すれば良いだけです。

ほとんどの人は思ったよりも少ないという結果になると思います。
それでも現実に早く気がついたほうが対処できるというものです。

 

 

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