ペアローンで家を買うつもりなら覚悟を決めろ

ペアローンが増えているらしい

住宅価格が上昇しているためか、共働きが普通になっているためか、昨今は家を買う際にペアローンを組むことが増えているらしいです。
ペアローンというのは、夫婦でそれぞれに住宅ローンを借りて、お互いが連帯保証人になる仕組みです。

借りることができる金額が大きくなるほか、住宅ローン減税もそれぞれに受けられるのがメリットとされます。
逆に片方の収入が低下した場合の返済リスク、離婚の際の所有権や残債の処理方法に課題があるようです。

どう考えても手を出さないほうが良いはずです。
もし子どもたちからペアローンで家を買う相談をされたら全力で反対します。
そもそも家なんか無理して買う必要はないと思っているので…。

ペアローンには大人が絶対にやっていはいけないとされる２つの問題があります。
親やご先祖様から絶対にやらないように伝えられている件です。

連帯保証人になるな、なってもらうなと言われて育った方は少なくないと思います。
他人の連帯保証人になって人生を台無しにした人の話はいくらでもあります。
ペアローンにおいては互いに連帯保証人になるという実に恐ろしいスタイルが採用されています。

不動産を共有しないほうが良いというのもまた常識です。
共有不動産の場合、共有者が合意しないと売買することができません。
また、逆に共有持分を売買されて、いつのまにか共有者が知らない人になってしまう可能性もあります。

上記の２点の問題は夫婦なのだから大丈夫という考え方もあるでしょう。
しかし、永遠の愛を誓ったはずが、数年後には顔も見たくない存在になることもないわけではありません。
感情が混じる分、冷静な話し合いができないこともありえます。
この年齢になるまで、嫌なものをいっぱい見てきたので…。

私は結局のところペアローンの可否は覚悟の問題だと思っています。
互いに連帯保証する以上はもう運命共同体です。
夫婦なんだから当たり前ですが、相手の返済分まで自分が払う覚悟がありますかということです。

多くの共稼ぎ夫婦は財布を別々にしています。
私のものは私のもの、あなたのものはあなたのもの。
相手の収入もはっきりわからない場合もあるはずです。
それでいて互いに連帯保証するのはどうなんですか。
相手が払わなければ、自分が払わないといけないのに。

長いローン期間、お互いに隠し事無しで一つの財布でいける覚悟があるならペアローンも良いでしょう。
完済を迎える日まで夫婦仲良くです。
成功を祈っています。