永遠の議論、家を買うか、賃貸でいくか
昨今、マンションの価格がだいぶ上昇しています。
特に東京だと普通の人ではなかなか買えない値段になっているようです。
買えなければ賃貸でいくしかありませんが、この家賃もなかなかのもの。
かくして家を買うべきか、買わないべきかは永遠の議論のテーマになるのです。
私は買った人ですが、買わなかった選択肢もあったと思っています。
子供が結婚することになり、住むところを探し始めているので、そのアドバイスも含めて考えを整理しておきます。
買った場合、買わない場合
お金に関しては買ったほうがちょっと有利
経済理論上は、家を買った場合と賃貸で家賃を払った場合の負担は本来同額になるはずです。
しかし、実際は買った場合の方がちょっと有利になる気がします。
ローン減税などの親からの贈与、ローン減税、安い住宅ローン金利、日本では持ち家を推奨した政策が採用されているので、実質的に価格に税金が投入されている効果があります。
賃貸の最大のメリットは簡単に住まいを変えることができる点ですが、敷金や礼金、仲介手数料など余計にかかる費用が馬鹿になりません。
新築が新築であるのは、ほんの一瞬
日本では持ち家にしても、賃貸にしても新築に関してプレミアが付きます。
しかし、住んだその日から新築は中古になります。
実際の住心地は変わりません。
新築のプレミア分を払う必要はないと思います。
古い家は印象が悪いですが、住んで見ればすぐに慣れます。
安全上の問題がなければ、割安なメリットが生きてきます。
立地は変えられない
買った場合でも賃貸の場合でも立地が全てだと思います。
駅までの距離は変えられません。
長く住めば住むほど不満は募ります。
家族が揃って住む期間は意外に短い
子供の小学校入学を期に家を購入したとして、一緒に住める期間は意外に短いです。
大学に自宅から通わなければ10年、働き始めても一緒に住んだとしてもせいぜい20年。
その間に転勤にでもなれば、単身赴任を選択せざるを得ないかもしれません。
住宅ローンの期間は長い
住宅ローンは始まったら終わりの見えない長い道です。
今は金利が安いので元利均等返済でもそこそこ元本が減っていきますが、それでも最初のうちは払っても払っても元本が減りません。
今は余裕で払えても来年以降どうなるかはわかりません。
住宅ローンの残高に匹敵する預金を確保して初めて終りが見えてきます。
親の家を相続するときは家を持っていないことが有利に
親が亡くなって親の家を相続する時は、自分の家はないほうが有利です。
特に都心などの評価の高い不動産を相続する場合は自分の家がない方が良いです。
小規模宅地等の特例という制度が使えるかどうかで相続税の金額が大きく変わります。
逆に言うと親の家を相続する予定がないなら買っても良いと思います。
高齢になると家が借りられなくなるということはない
大家さんが高齢者にあまり貸したがらないのは事実でしょうが、借りる家がないということはないでしょう。
高齢で持ち家がなければ公共住宅も借りやすいですし、その段階で買うという選択肢もあります。
マンションはそれほど住心地がよくない
タワーマンションは人気のようですが、実際に家族で住んだらけっこう大変だと思います。
水平の移動も大変ですが、エレベーターでの垂直の移動も大変です。
どんなに高級なマンションでも、あくまで共同住宅ですから、周りの人と上手にやれないと大変です。
結論
現時点だと立地の良い場所にある中古の住宅をなるべく短いローンを組んで購入するのが良いと思います。
将来、住宅政策が変更されて賃貸有利に少しでも振れたら一生賃貸で良いのではないでしょうか。
その意味では都市再生機構あたりにはもっと頑張ってほしいものです。
コメント