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定年再雇用、希望するなら、いつ・どうやって意思表示するのか?

定年目前の人からの相談

会社でまもなく定年になる人から相談を受けました。
曰く、「定年が近いのに会社から何もアプローチがない」ということ。
さすがに面談はしているようですが、具体的な話が進んでいないということらしいです。
私に相談すること自体、センスがないと言わざるを得ないわけですが…。

子供がまだ大学生なので、再雇用を希望しているようです。
私からのアドバイスは、会社に再雇用を希望する意思を早く明確に示して、具体的な条件交渉をしたほうが良いということです。

定年再雇用問題

現在の高齢者雇用安定法では、65歳までの雇用確保措置が義務となっていて、さらに70歳までの就業機会の確保が努力義務になっています。
65歳までは、本人が希望すればほぼ会社は拒むことができなくて(会社が拒むのは解雇と同じ程度の困難さ)、継続して働くことができます。

65歳までの雇用確保措置としては、

  1. 定年の延長
  2. 定年制度の廃止
  3. 65歳までの継続雇用制度の導入(勤務延長)
  4. 65歳までの継続雇用制度の導入(再雇用)

がありますが、ほとんどの会社で用意されているのは再雇用制度だと思われます。

この場合、従来の雇用契約は定年と同時に終了し、新しい雇用契約を白紙の状態から結ぶことになります。
給与、休日、勤務地は雇用契約次第、雇用者が子会社や関連会社に変わることもありえます。

定年再雇用の会社側の対応

法律上、本人が希望する限り会社は継続雇用しなければならないので、会社側は定年を迎える人が継続雇用を希望する前提で人員計画を立てています。
定年前の面談では再雇用を希望しないと言っていた人が、定年直前で意思を変えることも多いらしく(私も結果的にそうなった口です)、会社もある意味大変です。

法律上、再雇用の義務があるものの、その具体的な手順は示されていません。
大企業などでは、

  1. 定年の2年前に意思確認
  2. 定年の1年前に意思確認
  3. 定年の半年前に意思確認
  4. 定年3ヶ月前に再雇用希望届を提出
  5. 定年の1ヶ月前に雇用契約を結ぶ

という感じで、しつこいくらいに意思確認をするらしいですが、中小企業だとどうなのでしょうか。

再雇用を希望するなら

もし再雇用を希望するなら、なるべく早く明確に会社に伝えたほうが良いと思います。
会社は直前になって意思を変えられるのが本当に困るので、明確に意思表示してもらうほうが有り難いはずです。

明確な意思表示は労働意欲の証明にもなります。
定年でモチベーションを失った人よりも、働く意欲を示した人のほうがより良い条件を勝ち取れるのは当然です。

とにかく再雇用後は、どういった雇用契約を結ぶのかが全てです。
会社と交渉するためには時間もたっぷりあったほうが有利です。
そのためにも早く明確に再雇用を希望する意思を示すべきです。

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